自戒‐違和感を覚えろ

また漫画を描いたは良いんだが……ちょっと自分に色々と内面的な部分でツッコみたくなってしまった。

今回書いた漫画、『ただ漫画っぽい何かを描いただけ』になってるなと思った……。というかストーリーがすっからかんで、その分テーマが前面に出過ぎていて「これは違うぞ!」となった。

自分が普段作っている物語は(自分の勝手な自己分析にはなるけれど)、ストーリーというそれなりの土台があって(登場人物が寝るだとか起きるだとかそういう行動的な面)、それがあった上での内包されるテーマ(登場人物の中にあるもの)……みたいな感じの作りになっているのだと思うけれど、なんか今回の漫画はその順番が真逆になってしまっている!

いつもは本来外側の部分であったものが今回の漫画では内側になっていて、本来内側にあったはずのものが外側に出て来てしまっているような気がする。実のところ書いている間ずっと何かしらの違和感があって、まあ気のせいか……とか思っていたけれど違和感の正体は多分これ。

行動するために考えがあるのに、そういう考えをするための行動になっているな……と思う。違和感の正体……これなのでは……。

普段は何かに包まれているはずのものが包まれていないものだから中身がべしゃっと表に出てしまっている。台詞諸々含めて。あまりにも直接的すぎるというか。自分が主張しているだけで読む側の考える余裕をなくしている?

いっそ表に出すという手法もあるのだろうけれど自分が書くには多分これではない。


原因はおそらく「漫画描きたい!」という気持ちばっかり先に行ってしまったことだろうと思います……。ああ本当反省。

描きたいという気持ちを批判するわけではないのだけれど、描きたいという気持ちばっかり先行していたらそれだけじゃ綺麗な物語は作れないのかもしれないな……とか思いました。


七夕漫画は「こういう話が書きたい!」という物語重視だったから個人的にわりと話の流れ上手に出来たなあなんて思ってたんですけど、今回は「漫画描きたい!」という気持ち強めだったので微妙な感じになっちゃったのでしょう……。何に重きを置くかをちゃんと考えないとな……。どこに重心置いてるのかちゃんと足元見ないとな……(いやこの話、空に月なんてもういない第8話で書いたじゃん……自分で書いといてなに忘れてんだか)。


小説で長編書いててある程度流れが決まったらそんなことは起こらないのだけど、漫画は今の所短編ばかりなのでこういう事も起こり得るんだなと思いました(毎回何かしら書き出すきっかけが必要……)。まあ今回はこのことを知れたので良しとしておこうと思います。


いや本当、Twitterでもたまーによくぼちぼち呟くことだけれど、足元見るのよく忘れる(たまになのかよくなのかぼちぼちなのか)。行動のきっかけ(描き始めるきっかけの強さ)の違いでもこんなに大きく変わってしまうとは思わなかった……。


この反省をする前に、ひとつ突発的に描きたいものがふわっと思いついて下書きを終わらせてしまったけれどその漫画は果たして大丈夫なんだろうか……中にあるべきものが表に出すぎていないかな……はらはら。今回の漫画よりは流れがきれいだなとは自己評価しているのだけれども。


こういうのって描いている途中じゃ案外分からないものなのでしょうか……。書いている最中のあの盲目感……。そういう所も含めて話を作ってちゃんと終わらせるということが楽しいのだけれど。終わらせるとようやく何書いてたのか分かってくるので。